砥石山の主人の小話
日本刀を研ぐには、天然砥石が必要不可欠で、なくなれば、
日本刀を輝かせることも難しいだろうとのこと。
海外の日本刀マニアも挙って、
日本へ天然砥石を買いにくるほど。
日本刀には、刃物としての価値と
海外の刃物とは違い、鑑賞するという日本刀ならでは文化がある。
その文化や美術品の価値を下げないためにも
天然砥石を大事に使いたいものです。
砥石には、一般的に人工的なものと天然のものがあります。
ホームセンターなどで売られている人造砥石は、
粒子が均一でピッカピカに刃物は光り輝き、すぐに砥石は薄くなっていきます。
ですが、天然砥石の場合、
粒子が均一ではなく、研いでいくと粒子がどんどん細かくなり、
ピカピカになるというより少し曇った感じの刃物の艶。
少しの砥石で粒度が荒いところから細かくなるので研ぎ上がりが早いです。
周りの職人の刃物や削りあとの木肌、自分で削ってきた経験から考えると、
刃物の艶よりも綺麗に角度がでて、刃返りが均一にでた刃物ほど永く切れ、
木肌が綺麗に仕上がる。
いかに、早く研ぎ上がらせるか
早くきれいに正確に削れるか
それがプロの木工職人のあるべき姿のように感じます。
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